• KYOKO

    (1995年)

    希望と再生の物語

    ホセに会って、ありがとう、と言う、そして一緒に踊る、うまくなったね、と言ってもらう、目的はそれだけだった

    グッド、ラック、ガール、 大丈夫だ、君には神がついてる|ラルフ

ニューヨークから、アメリカ東海岸を縦断しマイアミへ
そして「音楽とダンスの国」キューバへ

12年前、基地の街で育った8歳のキョウコにダンスを教えたGIでダンサーのホセ。自分にとって一番大切なものを教えてくれた彼に会うため、キョウコはアメリカへと飛び立った。想像を遥かに越えた旅の中で、移民や亡命者やエイズ患者やゲイの間を、彼女は風のように通り過ぎていく。


小説としては「小品」ですが、大げさに言うと、わたしの人生を変えた作品です|村上龍

「新しい他者、キューバ」

他者とのかかわりの中で私達は自分を知るし、もう一人の新しい他者によって、それまでの関係性が客観的になる|村上龍
「KYOKOの軌跡(幻冬舎)」より

私の中の「傷ついた日本人」

新しい他者、キューバ」に繋がる、わたしのエッセイです。

ぼく自身の物語

自分が、『限りなく透明に近いブルー』を書いた時の「精神」に戻ってきているのを感じた|村上龍

  • もう大丈夫。途上、にある時だけ、未来があるのがわかったから。

    途上にいるのは、落ち着かなくて不安定だが、たぶん何とかなると思う。

    ホセが教えてくれたダンスが、まるで生きもののように、わたしのからだにあるからだ。