MURAKAMI’s NG La Banda Best
1997年


1.Los Sitios Enteros|君をルンバに連れていく
2.La Cachimba, Camará|ラ・カチンバ
3.All of Me|オール・オブ・ミー
4.Que Venga laFfiera, Camará|牝ライオンになってこっちへおいで
5.Échale Limón|エチャレ・リモン(レモンをふりかけろ)
6.Picadilo de Soya, Camará|ピカディージョ・デ・ソーヤ
7.La Bruja|ブルッハ・魔女
8.Murakami Mambo |ムラカミ・マンボ[未収録ライヴ・ヴァージョン]
All Songs Written by José Luis Cortés


初めてNGを見たのは、5年前のハバナだった。

以来5年間、連続して日本公演を果たしたので、もっとも有名なキューバン・コンテンポラリー・サルサバンドになった。だが彼らは、サルサバンドという言い方を嫌う。でも、他にいい呼び方があるわけもなく、けっきょくラテンファンクとかラテンフュージョンとかあまりピンとこないジャンルになってしまう。このベスト盤に収められた8曲は、すべてわたしのプロデュースで録音したものであるが、レコーディングは今や当時の関係者の間で伝説になっている。

例えば「全9曲・ランニングタイム62分」というレコーディングにおいて、初日に、ピアノ、ドラムス、コンガ、ボンゴ、ベースというリズム隊を入れ、二日目にホーンセクションのアンサンフルと、ソロを被せ、三日目にコーラスを加え、四日目にボーカルを入れて、あと二日間をミックスに充て、六日間で一枚のCDを作ってしまう。もちろん早ければいいというわけではない。だが、うまくなければこれほど早くやれない。

「何もこれほどうまくなくてもいいのに、というくらいうまい」と言ったのは坂本龍一だった。

どうしてこれほどうまいんだ?とキューバ人に聞いたことがあった。

「練習するんだ」

彼らはそう答えた。

確かに、彼らの練習量はハンパではない。結局音楽に対する切実さが違うのだろうと思う。

現在のNGはメンバー交代を繰り返し、最高の状態とはいいがたい。キューバの音楽界では新旧交代も激しい。このベスト盤は、そういう意味も含めてNG La Banda全盛時代の最高のものになったのではないかと自負している。

村上龍


Personales
Productor: Ryu Murakami
Ingeniero de masterización: Machiko Suzue(SME)
Dirección artística y diseño: Tomoaki Sakai (Blancchic)
Traducción: Yukiko Yoshino
Servicio de producción: Miki Jono(SME)
Supervisor: Ikuo Nabeta
Propagador: Mutsumi Matsumoto y Ryuji Kato(SME)
A&R: Sachiho Mori(SME)

Agradecimientos:Haruhiko Kono (Habana), Toshihiko Kira, Sadayuki Kurawaka y Hiroshi Nobue

M1,4「エネへ・ラ・バンダ・ライブ・イン・ジャパン」SRCS6883より
M 2.6「キューバン・ロック・スピリット」SRCS7744より
M3. 7「魔女」SRCS7401より
M 5「キャバレ・パノラミコ」KC-0056より
M 8未収録(1993.8.11 Shibuya ON AIR)